カテゴリー論・命題論の訳語注記云々
- 2017/03/25
- 03:15
『作曲少女』のレビュー記事の続きを書かねばと思ってるのだけど、
仰木日向/まつだ ひかり『作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~』
今はアリストテレスだ。という事で前記事の続き。
新訳『アリストテレス全集・第一巻』の、訳語に関する注記一覧
いやなんせこっちも図書館から借りてる本なんで、とっととなにして返さねば。貸出期限の延長を重ね、現在は5週目。正規の手続きをして、そして順番待ちの人が他にいなければ、これくらいの期間は借りていられる。にしてもずっとは無理なんで。
まずは前記事への付け足しと修正。
「言語学上の身分」とは;
待遇表現の事ではなく、品詞の種類の事でもなく、文中での各語の主従関係の事かもですね。
でもこれ、分からなくても困らないとは前記事に書いた通り。
「述定」について;
「述定される」という訳語を説明するp.17の注(1)の要点は、
・カテーゴレイスタイは、元々は「責めを負わせる」といった意味の法廷用語。
・つまりこの語は、言語表現を適用することに対しても使用されるが、言語的に表現された事物・事象の間の関係をも表しうる。
・なのでこの語を「述語づける」等ではなく、「述定される」と訳す。
・「~について語られる」は<類・種>関係を規定≒定義するのに対し、述定は、<属性>を帰属させるのにも用いられる。
この注は中畑氏によるもの。
カテーゴレイスタイの従来訳は「述語づける」等なのかな?
それに対して『命題論』の訳者・早瀬氏による注では、
基に措定されたものに別の事物が結びつけられること、あるいは名詞に動詞が結びつけられることを意味する。(p.123)
『命題論』での注が簡略なのは、この書ではそれほど重要な語ではないからとか、前書で説明し尽くされてると見なすからかも。なので重要なのは中畑氏の方。そして氏の注の要点は、カテーゴレイスタイへの訳語として、「述語づける」等ではなく「述定される」を選び、更に、単に述定されるだけでない意味合いがカテーゴレイスタイには含まれてる、という事。
となると中畑氏訳の『カテゴリー論』を読む際に留意すべきは上記の通りで、「述定」の語義については辞書的な理解、つまり、
「述語を使って性質を帰属すること」
等で十分なようですね、と、前記事を書いてから数日経つうち、そう思えてきました。まあ取りあえず今のところはこの程度の理解でおkという事にしときましょう。なので前記事に書いた循環定義云々は没。この記事をまとめ直す時に消します。
この件もやもやしてたんで、それがスッキリ解決、でもなく、でも少なくとも「考えなくていい事扱い」にできたっぽいのは気分いい☆なので今日はここまで。
仰木日向/まつだ ひかり『作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~』
今はアリストテレスだ。という事で前記事の続き。
新訳『アリストテレス全集・第一巻』の、訳語に関する注記一覧
いやなんせこっちも図書館から借りてる本なんで、とっととなにして返さねば。貸出期限の延長を重ね、現在は5週目。正規の手続きをして、そして順番待ちの人が他にいなければ、これくらいの期間は借りていられる。にしてもずっとは無理なんで。
まずは前記事への付け足しと修正。
「言語学上の身分」とは;
待遇表現の事ではなく、品詞の種類の事でもなく、文中での各語の主従関係の事かもですね。
でもこれ、分からなくても困らないとは前記事に書いた通り。
「述定」について;
「述定される」という訳語を説明するp.17の注(1)の要点は、
・カテーゴレイスタイは、元々は「責めを負わせる」といった意味の法廷用語。
・つまりこの語は、言語表現を適用することに対しても使用されるが、言語的に表現された事物・事象の間の関係をも表しうる。
・なのでこの語を「述語づける」等ではなく、「述定される」と訳す。
・「~について語られる」は<類・種>関係を規定≒定義するのに対し、述定は、<属性>を帰属させるのにも用いられる。
この注は中畑氏によるもの。
カテーゴレイスタイの従来訳は「述語づける」等なのかな?
それに対して『命題論』の訳者・早瀬氏による注では、
基に措定されたものに別の事物が結びつけられること、あるいは名詞に動詞が結びつけられることを意味する。(p.123)
『命題論』での注が簡略なのは、この書ではそれほど重要な語ではないからとか、前書で説明し尽くされてると見なすからかも。なので重要なのは中畑氏の方。そして氏の注の要点は、カテーゴレイスタイへの訳語として、「述語づける」等ではなく「述定される」を選び、更に、単に述定されるだけでない意味合いがカテーゴレイスタイには含まれてる、という事。
となると中畑氏訳の『カテゴリー論』を読む際に留意すべきは上記の通りで、「述定」の語義については辞書的な理解、つまり、
「述語を使って性質を帰属すること」
等で十分なようですね、と、前記事を書いてから数日経つうち、そう思えてきました。まあ取りあえず今のところはこの程度の理解でおkという事にしときましょう。なので前記事に書いた循環定義云々は没。この記事をまとめ直す時に消します。
この件もやもやしてたんで、それがスッキリ解決、でもなく、でも少なくとも「考えなくていい事扱い」にできたっぽいのは気分いい☆なので今日はここまで。
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